個性派!模様の入った結婚指輪が気になる!
彫模様が施された結婚指輪。
その装飾方法にも和彫りと洋彫りと種類があるのをご存知でしょうか?
2つの違いを今回ご紹介いたします。

結婚指輪における和彫りと洋彫りの違いは伝統的な技法と仕上がりの特徴にあります。
和彫りは金槌でたがねを叩きながら手前に深く彫り進め、
日本伝統の絵柄を立体的に表現します。
一方、洋彫りは西洋の伝統技法でたがねを前に押し出すように彫り進め、
きらきらと輝く滑らかな光沢が特徴です。

和彫り
和彫りは日本の伝統工芸にルーツを持つ金属の彫刻技法です。
刀のつばや根付、仏具、飾り金具などに用いられてきた技法で
何百年も受け継がれてきた職人技が現代では結婚指輪の装飾として生かされています。
□どのように彫るのか?(技法の特徴)
「鏨(たがね)」という小さなノミを”木槌で叩いて”彫ることです。
コンコンと1回叩くごとに、金属の表面が少しずつ削り取られ
少しずつ線が伸びていきます。
和彫りは”点と点の集まりで線を作る”ような彫り方です。
叩く強さや角度を変えると
・太い線
・細い線
・ふっと消えるような柔らかい線
この”彫り跡の表情”こそが和彫りの魅力で、手作業ならではの温かみや深みが出ます。
□和彫りのデザインが生む雰囲気
線がしっかりと金属に切り込むため、陰影がはっきり出ます。
たとえば桜などのお花を彫った場合、
柔らかなデザインであってもどこか芯のある強さが感じられるのが和彫りです。
□和彫りの特別感
・和の美しさが好き
・渋さや品のある指輪に惹かれる
・伝統技法に価値を感じる
・手作業の温もりを大事にしたい
そんな方におすすめです。

洋彫り
洋彫りはヨーロッパで発展した金属装飾の伝統技法で
古くは銀器や銃の装飾、アンティークジュエリーの彫刻に使われてきました。
手作業の美しい曲線美を活かした彫刻として
宝飾業界で今も受け継がれています。
□どのように彫るのか?(技法の特徴)
洋彫りの大きな特徴は”手で押して”彫ることです。
和彫りが木槌で叩いて少しずつ刻んでいくのに対し、
洋彫りはたがねをスーッと滑らせるように前に進めて、連続した曲線を描くように彫ります。
・しなやかで途切れない線
・熟練の職人の手の動きがそのまま模様になる
などの滑らかさが生まれます。
たがねの先端が金属をめくるように削り進むため、
線の側面が光を強く反射し、
光のエッジがキラッと輝く仕上がりになるのも特徴です。
□洋彫りのデザインが生む雰囲気
曲線を多用するため、とてもエレガントな印象になります。
たとえばスクロールなどの波模様のように
流れるような美しい曲線で華やかさを感じられるのが洋彫りならではです。
□洋彫りの特別感
たがねが金属を切り開く際に生まれる断面の角度が光を反射します。
そのため細い線でもキラッと光り彫模様そのものが装飾となります。
□どんな人に向いてる?
・エレガント、フェミニンなデザインが好き
・西洋アンティークのような雰囲気が好き
・繊細な手作業が感じられるリングが欲しい
そんな方におすすめです。
和彫りは『陰影の美しさ』
洋彫りは『光の美しさ』
同じ彫刻でも生まれる表情はまったく違います。
それぞれ違う魅力を指輪にもたらします。
どちらの技法も長い年月をかけて培われてきた職人の手仕事が生むものです。
おふたりらしい一本が見つかるきっかけになれば幸いです。






